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今日も遊家にて…
第三話 日本酒居酒屋新時代
近所の遊家にて、新春呑みはじめ。

いろいろな酒に、美味しいつまみ。いやぁ幸せ。
青森地鶏シャモロックに、いろいろな種類の日本酒を合わせていく。

とかく私は、日本酒はたくさんの種類を少しずつ呑みたい。
なので、注文は一合からとなる。
本日は、神奈川の蓬莱(特純無濾過生、新酒)を燗に。
そして冷酒にかわり、福島の天明「壱号」(純吟無濾過生、五百万石、新酒)、
新潟の鶴齢(にごり、本醸造、新酒)、
栃木の鳳凰美田(純吟無濾過生、若水しずく斗瓶取り、新酒)・・・
と言う具合に呑み進む。

今日は一人であったけど、複数人で来たときは、徳利とお猪口で提供してもらって、
6-8種を呑むこともざらである。より多くの種類を呑めるので、二人以上だとより楽しいのだ。

これは考えてみると、非常に幸せなことで、
その昔、日本人の呑む酒の銘柄は決まっていたはずである。
たとえば夏はビール、キリンラガー。
冬は燗酒、大関と言った具合に。

特に、ビールなどは味を変えるなどもってのほかで、かつてキリンはシェアの5割以上を占め、消費者のキリンラガーへの支持は絶大なものがあった。
ビールメーカーも新製品のビールを出すことは、長らくタブーであったほど。
理由は味を変えても、消費者にいろいろなビールを試し飲んでみたいというマインドが無いため、売れないからである。
※しかし、今は新製品ビールは季節の風物詩となるくらいに多くの種類が登場し、また退場している。そのように変わったのは、アサヒスーパードライの成功が原因である。
アサヒは、苦味の追求に終始する業界の常識を打破し、まったくの新製品スーパードライの開発に成功、数年でキリンのシェアをひっくり返した。現在、ビール業界で5割以上の支持を受けるのはアサヒである。
また、一方のキリンラガーは、それに対抗するため、生ビールに製法を変えたほどなのである。時代も変われば変わるものである。

話が脱線した。もどそう。
日本酒であれば、かつては、家で飲む銘柄は決まっていても、外で飲む銘柄までは決まっていないと言う状況であったかと思う。
居酒屋によっては、日本酒は「日本酒」と言う種類一種類しか無い店もいまだに多い。
銘柄なんて店も飲み手も気にしないのだろう。
そんななか、新潟地酒ブームが起こり、越乃寒梅、久保田、八海山などが支持を受けていった。
一部の店では、日本酒を選択できるようになった。
飲み手はその選択肢のなかから、好みのものを一種類飲むのが普通では無いだろうか?
「私は久保田より八海山が好きなので・・・」
なんて感じにチョイスするのだ。無くなれば、同じ銘柄をお代わりするといった具合。

話は、冒頭に戻るが、
私は、日本酒はたくさんの種類を少しずつ呑みたい。
特別好きな銘柄が無いわけではない。飛露喜やくどき上手などは大好物だ。
それらがあったとしても、最後の楽しみに取っておいて、いきなり飛びついたりはしない。
友人達も同じ思いで、
呑むときは1つの銘柄に固執することが無い。
どちらかというと、呑んだことが無い酒がでてくると、とりあえず呑むみたいなところがある・・・
こうやって呑んで、あーうまい。いやぁこれはイマイチだったね。さっきの方が好みだったな。やっぱ亀泉は当たりはずれがあるな。なんて感じに話ができるのがことのほか良い。

しかし、店側からの視点で見てみると、
これは、店側がこのように楽しめるように準備してくれているからでもある。
2-30種の日本酒を用意し、品種を入れ替えるのも頻繁で、客に飽きさせないように演出している。
それだけの酒を回転させるため、このように少量ずつ多品種呑んで貰える客は逆にありがたい面もあるのだ。というよりも、それだけの種類を回転させるためには、
飲み手側も次々に呑む酒を変えるというスタイルが定着しているということの裏づけでもある。

これは、幸せなことで、
この「日本酒物語」の常連であれば、普通でしょ?と言い首をひねるかも知れない。
何故このようなことを私は、くどくどと書き連ねているのかと。

しかし考えてみて欲しい、このような店のスタイルは、明らかに新しい居酒屋のスタイルである。かつてこのような形態の店は無く、この10年、多く見ても20年で育ってきた分野であるはずだ。
誰も、それが新しいとも言わないし、このスタイルに命名もされていない。

良い料理をたくさんの日本酒で楽しむ。
(料理は格別であり、店内は、モダンな現代風なつくりであるか、和風の清潔なつくり。そして日本酒を多銘柄そろえる。※地元の銘柄のケアも忘れない。)

これが新しい居酒屋のジャンルである。
居酒屋ライターの太田和彦氏であれば、「銘酒居酒屋」と呼ぶかも知れない。
しかし、銘酒居酒屋は料理が手薄といった側面があることをニュアンスとして含むような気がする。こういった店は料理が旨い。まずは居酒屋として成立していることが第一条件である。
「現代日本酒居酒屋」と言うのがズバリのような気がするが、センスが無いネーミングであるのを認める。
誰か、才能あるコピーライターにお願いしたいところだ。
命名することで、そのスタイルが確立、認知されることになると思う。

私は、近所にそのような店があり大変幸運であった。
まだまだ、全国にはそのような店があることを知らない人も多いと思う。
地域格差の是正と言えば大げさだろうか。
たくさんの人がより身近に、気軽に日本酒を楽しめる日が来てくれればいいと思う。
その日は近い。

都下では、以下のような店がそのスタイル。
神田:神田新八
池袋:坐唯杏&別館
恵比寿:魚BAR一歩
渋谷:buchi
三軒茶屋:瓢(ひさご)
学芸大学:件(くだん)

京都だと、烏丸御池:んまい。大阪だと、谷町6丁目:かむなび など。




2010年01月07日

コメント(4)

ごえも〜んさん、お久しぶりです。私も90ml(半合)でお客さんに提供できるようにと、口酸っぱく言いました。2合飲んだ後の人に、本来ならいただくことの出来ない注文をいただくためです。2合から3合はためらいますが、半合(90ml)は注文しやすい。それと、半合だと色々とセットがしやすい。例えば山形セットなんかメニューに入れると、十四代・○○・○○で¥○○○○みたいなものが可能になります。そうすると十四代だけ、べらぼうな金額にならなくてすむし・・。飲食店さんと知恵を出し合って進んでいくのも楽しいです。
2010年01月07日 17時54分19秒  さけあきんど
おひさしぶりです!
そうなんです。この遊家でも一年位前から、半合での提供も始めました。
でも、さすがに店が混雑しているときは煩雑すぎるので注文遠慮してますけど。(^^ゞ
ご指摘、その通りですね。僕も基本二合までの男なので、
それ以上呑むときは、一合では多すぎるんですよねー。
十四代も半合で700円とかだったら、より呑み易いですよね。ふむふむ。
山形セットいいなぁ、山形利き酒セットとかあったら、絶対注文するな。(^^ゞ
煩雑な少量の酒も、一遍に注文することで用意が楽になるかもしれませんね。
2010年01月07日 19時19分06秒  ごえも〜ん
ごえも〜んさん、こんにちは。

自分は「コレっ」というのは一番に飲みます。
でも、いろいろなお酒が揃うお店では、目移りしちゃって
リーチインが気になって気になって、しょうがないです(苦笑。
2010年01月09日 15時37分30秒  エル・ドゥロ
エル・ドゥロさん、こんちわ〜。
今日の一番は、・・・って感じに楽しむには、
好みの酒は一番最後の方が盛り上がるって感じで、あえてそうしてます。

というか、一時期冒険心を失って、知ってる安牌の酒ばかりに手を伸ばしてしまう時期がありまして・・・(^^ゞ

でも、その日呑む酒が二杯までって制限がありますから、
最初の一杯は迷いますよねー。
自分はビールは抜かして、いきなり日本酒ってのも多いです。
2010年01月12日 11時20分44秒  ごえも〜ん
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執筆者:ごえも〜ん
純米酒好き。
好きな酒は飛露喜。

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