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今日も遊家にて…
第七話 亀の尾
亀の尾。
尾瀬あきらの日本酒漫画の金字塔、「夏子の酒」で有名になった伝説の酒米である。

その亀の尾を使用した酒は、当漫画のネタ元となった新潟、久須美酒造で「亀の翁」として商品化されている。1994年にはドラマ化され、亀の翁自体も伝説の酒となり、プレミアムがつくほどの人気を博した。
しかし、今現在はそれも落ち着き、酒販店によっては一年を通じての在庫が可能となり、飲みたいときに飲める酒となってきている。

日本酒ファンならば、一度二度は飲んだことがある亀の翁だとは思うが、みなさんの印象はいかがだっただろうか?
亀の翁は、大吟醸と純米大吟醸の二種類のみとなっていて、
私見では、その味わいはクリアですっきり。
大吟醸らしいといえばらしい淡白な味わい。
しかしあまり、亀の尾だから特別な○○というのは感じなかった。また、山田錦を使用した大吟醸に優る、もしくは並び立つか?といわれるとそれはどうだろう?といった印象。

しかしその稀少性からか、亀の尾の市場の評価は高いものがあったので、その栽培自体は順調に増えて行ったようだ。他の蔵でも亀の尾使用の酒を見るようになったし、また、近年着実にその数を増やしているようだ。
ただそれらの酒は、本家久須美酒造を習ってか、ほぼすべて大吟醸である。
そういった酒を何度と無く飲んだが、前述のクリアですっきりという印象を裏付けるものばかりであって、亀の尾はそういうものだという認識をますます強めるに過ぎなかった。

そんな中、今ひとつ自分的には盛り上がらない印象を、一変させるような酒に出会った。
香川の悦凱陣無濾過純米酒、亀の尾68%精米である。
なんと、亀の尾の純米!低精米というスペックに度肝を抜かれた思いであるが、
その味わいも衝撃的。
特有の奥行きある酸味があり、めちゃくちゃ旨い。
凱陣は、燗向きの味のある酒を出す蔵という印象であったけど、亀の尾を使ってこんな革新的な酒をだしてくるとは驚いた。
杜氏もしくは蔵元は、この方が亀の尾は旨いという確信犯なのだろう。すごい。

そして、
昨年度の話であるが、くどき上手から純米吟醸にごり酒本生が発売された。亀の尾50%精米である。
自分としては、昨年度一番衝撃的だった酒だ。
甘く、苦く、濁りらしいスッキリした味わい。それでいて、その独特の酸味、旨味が秀逸であった。これは間違いない、亀の尾の米の味である。
あまりに旨い。これは十四代を超えていく酒だという印象を持った。

そして同時期に、私の愛飲酒の1つ鳳凰美田からも発売されているのを見つけた。
鳳凰美田純米吟醸無濾過生、亀の尾55%精米である。
くどき上手ほど濁っておらず、酒に霞がかかる程度の澱が漂う。
これまた、フルーティで、独特の酸味、旨味。
いやぁ、良い酒だ。

そういえば、今年居酒屋で見つけて以来気に入って、家飲みになっている上喜元の亀の尾バージョン、上亀元もまた純米吟醸、亀の尾55%精米だ。


ちなみに、亀の翁は、亀の尾40%精米である。
自分としては、亀の尾は磨かなければ磨かないほど旨いのではないか?と疑っている。

最後に、
夏子の酒より証言一、「昔、とても旨い酒米があったんだ」という爺さんとの会話がもとで、夏子は伝説の酒米の復活に取り組み始めた。
夏子の祖母の戦前戦中の奮闘を描いた奈津の蔵より証言二、「水車を使った精米では一割削るのが限界だ・・・、村までなんとかして電気を引っ張ってこなくては」という夏子の祖父である蔵元の発言。

つまり、亀の尾が旨さを発揮するのはそういうことなのでは無いだろうか?



2010年03月27日

コメント(15)

ごえも〜んさん、こんにちは。
凱陣の亀の尾は飲んだこと無いですが、
ごえも〜んさんの言う感じだとかなり興味深いです。
あのガッツリ系の凱陣が!?みたいな(笑)。
鳳凰美田の亀の尾は昨年飲みました。
強烈な個性と言わんばかりのあのフルーティさに
いつも感動させられます。
くどき上手は亀仙人しか飲んだことないのですが、
亀仙人は確かにスッキリ・クリアで上品な味って感じでした。
純吟にごり生も飲んでみたいっす!
2010年03月28日 21時09分19秒  ひなちゃん
そう、あのガッツリ系が!(笑)
一説によると、ちょいと難アリの亀の尾だったので、ガッツリ削るのは無理だった・・・ってのは只の言いがかりですね。だって毎年出荷してるし。(^^ゞ

僕実は、くどき上手大好きなのに、亀仙人も亀の尾大吟醸も呑んだこと無いんですよねー。ひなちゃんさんが裏取りしてくれたってことでイイかなぁ。(^^ゞ(^^ゞ
2010年03月29日 12時09分51秒  ごえも〜ん
「悦凱陣」の亀の尾、前に飲んだらやたら辛くて味が無くて、
「え〜」てな味だったのですが、山廃にしてから変わったそうです。
でも、手が出ず、外飲みもしていない、、、美味いのかぁ!!

「亀の翁」もたしかに???でした、自分も。
でも「阿部亀治」純大生原はかなり美味いですよ。
2010年03月29日 21時14分45秒  エル・ドゥロ
あ、磨かない亀の尾といえば、これが凄かったんだった。
『仙禽 木桶仕込 山廃純米吟醸無濾過生原酒 亀の尾80』
とりあえず、インパクトはマキシマムだと思いますよ。
でも、21BYは醸したのかな。


2010年03月29日 21時15分40秒  エル・ドゥロ
なるほどー、山廃にってのが決め手でしたか。調査不足で山廃って気づいてなかった。(^^ゞ
あんまり出回らない酒のようですね。僕も二回ぐらいしか見たこと無いです。>居酒屋で

阿部亀治ですね。メモしました〜♪φ(◎。◎‐)フムフムフム
2010年03月30日 12時57分14秒  ごえも〜ん
あ、仙禽のそれですか!
なんか、覚えがある!
でも、味を覚えていない・・・、不覚。昨年度は飲みましたけど、今年は飲んで無いですね・・・。これまた、仙禽のメインじゃないから、居酒屋で飲むのは大変だなぁ。大森の吟吟ならあるだろうか・・・
記事に追加したいなぁ。
2010年03月30日 12時59分37秒  ごえも〜ん
鯉川ですね。阿部亀治は飲んだことないんですが、
亀治好日は昨年飲みました。
口当たりは柔らかでしたが、
含むとふっくらとした旨味を感じ、
「これは旨い!」と思わせる酒でした。
2010年04月01日 00時02分34秒  ひなちゃん
鯉川ですね。
何処でのめるかなあ。美味そうだあ。
2010年04月02日 12時22分06秒  ごえも〜ん
ごえも〜んさん、こんばんは。
本日、妻の実家の会津坂下町に行った帰りに
天明を購入。亀の尾で造った天明を購入しようと
思ったんですが、瑞穂黄金なる酒米で仕込んだ
純米吟醸酒に更なる興味を引かれてそっちを購入しちゃいました(笑)。
天明の亀の尾はどんな味なのか、次回試してみます。
2010年04月10日 23時22分39秒  ひなちゃん
天明いいですね。
天明って、福島で呑むと格別に旨いと思います。福島の餃子屋さんで呑んだ天明は違う酒か?ってくらい味が違いました。鮮度の違いなのかなー?

天明亀の尾気になりますね。

会津坂下って飛露喜のとこじゃないすか?( ̄ー+ ̄)きらーん
2010年04月13日 11時52分00秒  ごえも〜ん
そうですね、飛露喜のとこです(笑)。
廣木酒造って実家に行く通り道なんですが、
天明造ってる曙酒造と50mぐらいしか
離れていないんですよね。
実家に帰るのも楽しみなんですが、
今日は何買って帰ろうってのも楽しみなんです。
ちなみに廣木酒造の入り口には
「飛露喜品切れ中」みたいな張り紙が
ほとんど毎日張られてます(笑)。
やっぱり蔵訪問する人も多いんでしょうね。
2010年04月15日 22時34分01秒  ひなちゃん
そうなんですか!天明と飛露喜はそんなにご近所でしたか。
なんどか会津若松には旅してるんですけど、会津坂下は寄ってみたいけど、電車だと、あんまり便利じゃ無いんですよね・・・
会津の奥地には、こんど是非車で旅行したいです。温泉とか点在してて、景色もよさそうだし。

そうかぁ、飛露喜品切れ中か。でも、最近飛露喜の味が、泉川に似てきたようなきがする。薄味になって・・・

2010年04月17日 13時19分35秒  ごえも〜ん
確かに会津坂下町は交通の利便性は
決して良くは無いですからね(笑)。
福島県は車必須です。
仕事の都合上、南会津町に住んでた時も
あるんですが、国権・金紋会津・花泉など
結構旨い酒あるんですよね。
飛露喜は最近薄味ですか・・
そう言われるとそんな気もします。
個人的には無濾過生原酒が一番好きなんですが
最近あっさりしてきた感じもします。
2010年04月17日 21時49分20秒  ひなちゃん
車だと飲めないので!ってのが一番悩みどころなんですけどね。

たしかに、飛露喜は特別純米無濾過生原酒が抜群だったんですけど。
2010年04月21日 00時00分48秒  ごえも〜ん
ごえも〜んさん、こんにちは。
今年は天明の亀の尾飲みました。
燻した大人の味わいとキャラメルのような甘味、
少しクセになる味わいでした。
この辺は好みかな。
ちなみに天明の純吟亀の尾は精米55%でした。
2011年03月02日 23時37分08秒  ひなちゃん
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執筆者:ごえも〜ん
純米酒好き。
好きな酒は飛露喜。

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